所得税・住民税

税金の種類:所得税住民税とは

所得税…所得税は、個人がいろいろな所得(利益)を得たときに国に納める税金です。サラリーマンの給与や退職金、個人事業主が商売で得た利益、個人が不動産を売って得た利益などいろいろな所得にかかってきます。

住民税…都道府県や市町村が課税する税金がそれぞれ道府県民税と市町村民税とあり、この二つを合わせて住民税といいます。住民税は地域社会の費用をできるだけ多くの住民に分担してもらうという性格を持っています。ただし、専業主婦や学生のように所得のない人や生活保護を受けている人・前年の所得が一定金額以下の人などは非課税となります。また、均等割りは1世帯で1人分支払えば大丈夫でしたが、2006年以降は年収100万円以上の人は全員払わなくてはならなります。

所得税のしくみ

所得税法では、所得をその発生形態により以下のように10種類に分類しています。それぞれ、所得の発生理由ごとに金額の算定方法が異なります。基本的には、所得の金額は収入金額から必要経費を差し引いて計算されます。
また、所得に対しては、社会政策的見地から個人の家族構成や生活状況などを考慮して、所得金額から一定金額をマイナスする所得控除という制度があります。この控除後の金額に対して、所得税が最終的に課税されるという仕組みになっています。

居住者と非居住者

所得税は個人の所得に対してかかる税金ですが、その個人を「居住者」と「非居住者」とに区分してそれぞれ課税方法を定めています。
両者の判定は日本国籍の有無ではなく、住所・居住期間の長短・永住意思の有無などによります。「居住者」は日本国内に住所または引き続き1年以上の居所がある個人で、国内外を問わず原則として全所得に課税されます。これに対して、「非居住者」は居住者以外の個人で、日本国内で生ずる所得についてのみ課税されます。

所得の種類

所得はその発生形態により、以下の10種類に分類されます。なお、6の退職所得及び7の山林所得を除いて合計したものを総所得金額といい、課税の標準となります。

・利子所得…預貯金の利子や公債および社債の利子などの所得をいいます。
・配当所得…株式や出資の配当などの所得をいいます。
・不動産所得…土地や建物の不動産を貸している場合の賃貸収入などの所得をいいます。
・事業所得…商工業・農業などの個人事業から生ずる所得をいいます。
・給与所得…給料や賞与などの所得をいいます。
・退職所得…退職金など退職を理由に発生する場合の所得をいいます。
・山林所得…山林を伐採し売却した場合の所得をいいます。
・譲渡所得…土地や建物・ゴルフ会員権など一定の資産を譲渡した場合の所得をいいます。
・一時所得…懸賞金や生命保険の満期返戻金など一時的な所得をいいます。
・雑所得…公的年金など上記のいずれにも当てはまらない所得をいいます。

控除について

所得控除

家族構成や生活状況など、生活条件は納税者によってかなり異なっています。こうした個別的条件を考慮して、できるだけ税の公平をはかろうとする措置が所得控除で、所得金額から控除することが出来ます。
全部で15種類あり、納税者本人やその家族について控除される「人的控除」と生活維持のために必要な費用について控除される「物的(その他の)控除」とに分けて考えることができます。具体的には以下のものがあります。

・人的所得控除(8種類)
基礎、配偶者、配偶者特別、扶養、障害者、老年者、寡婦、勤労学生

・物的所得控除(7種類)
雑損、医療費、社会保険料、生命保険料、損害保険料、小規模企業共済、寄付金

税額控除

上述した「総所得金額」から各所得控除を差引したものが「課税総所得金額」でこれに税率を適用すると所得税額が求められます。
こうして算出された税額からさらに税金を差し引ける場合があります。これを税額控除といい、他の課税との調整から必要な配当控除や外国税額控除、また住宅取得促進のために設けられた住宅借入金(取得)等特別控除 があります。

総合課税と分離課税

所得税は、原則としてすべての所得を合算して累進税率を適用する「総合課税」制度をとっています。しかし、山林所得や退職所得については収入の実現に長期間を要するとの観点から例外として他の所得とは別枠で計算する「分離課税」を採用しています。
また、土地や建物といった不動産や株などを譲渡した場合にも、政策的配慮から総合課税に含める譲渡所得とは分離して課税します。
さらに、「分離課税」は「申告分離課税」と「源泉分離課税」とに分かれます。山林所得や退職所得・分離譲渡所得は他の所得と分離して計算した上で確定申告を行う「申告分離課税」ですが、預貯金の利子などは利子所得がその支払いを受けるときに所得税を天引きされる(源泉徴収)ことで課税関係が終了する「源泉分離課税」です。

所得税の計算

山林所得・退職所得・分離譲渡所得は、それほど生ずるものではありません。
そのため、これらを除いた一般的な総合課税についてここでは説明します。まず、各所得金額を算出し総合します。その際、各所得の損益を通算したり、前年の損失の繰越控除を行ったりします。この結果算出されるのが「総所得金額」で、ここから各所得控除額を差引きして「課税総所得金額」を求め、これに税率を適用して所得税額を求めます。
ここからさらに、税額控除や源泉徴収税額を差引きして、申告納付税額が算出されます。

所得税の税率

所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、10%から37%の4段階に区分されています。課税される総所得金額に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。

所得税の速算表
課税される所得金額 (千円未満切捨て) 税率 控除額
330万円以下 10% 0
330万円超〜900万円以下 20% 33万円
900万円超〜1,800万円以下 30% 123万円
1,800万円超 37% 249万円

平成19年分からは、次の様に改正されます。

課税される所得金額(千円未満切捨て) 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超〜330万円以下 10% 97,500円
330万円超〜695万円以下 20% 427,500円
695万円超〜900万円以下 23% 636,000円
900万円超〜1,800万円以下 33% 1,536,000円
900万円超〜1,800万円以下 40% 2,796,000円

税金のかからない所得について

所得の中には例外的に税金のかからないものもあります。たとえば、宝くじの賞金、香典や災害見舞金などで社会通念上相当と認められるもの、サラリーマンの転勤費用、いわゆるマル優適格の利子及び分配金などがあります。

住民税のしくみ

納税義務者

住民税(町民税と県民税を合わせた呼び方)は、一定の額を負担する均等割と所得金額に応じて負担する所得割によって構成され、原則、市町村内に住所があり、前年中に所得があった人が納税義務者となります。
※市町村内へ住所を移された場合は、毎年1月1日現在で判断します。

この他、市町村内内に事務所・事業所又は家屋敷を有する人で町内に住所を有しない人も対象となります。

住民税額の計算方法

住民税額=所得割額+均等割額
所得割額=課税所得金額×税率
課税所得金額=所得金額−所得控除

納付方法

住民税の納付方法は、特別徴収普通徴収の2種類あります。 会社へお勤めの方は原則特別徴収となります。 それ以外の方は、普通徴収となります。

所得金額

収入金額からいわゆる必要経費を差し引いた額のことをいいます。
給与所得、雑所得(公的年金等、その他)、事業所得(営業等、農業)、不動産所得、一時所得、配当所得、 総合譲渡課税、利子所得の10種類に分類されています。
なお、住民税は前年中の所得を基準として計算されます。 例えば平成18年度の住民税では、平成17年中の所得金額が基準となります。

所得控除

配偶者や扶養親族の有無、病気による出費等個人的な事情を考慮して、所得金額から差し引かれる金額のことで、次のとおりです。

種類 説明
雑損控除 災害や盗難、横領により住宅や家財などに損害を受けた場合
医療費控除 1年間に支払った医療費が、一定額以上ある場合
社会保険料控除 国民健康保険税や国民年金保険料、介護保険料などの支払いがある場合
小規模共済等掛金控除 小規模企業共済法の共済契約に係る掛金、確定拠出年金法の個人型年金加入者掛金、心身障害者扶養共済制度に係る掛金の支払いがある場合
生命保険料控除 生命保険料や個人年金保険料の支払いがある場合
損害保険料控除 火災保険料や傷害保険料の支払いがある場合
寄付金控除 国、地方公共団体などに支出した寄付金がある場合
障害者控除 あなたや控除対象配偶者、扶養親族が障害者である場合
寡婦控除 あなたが寡婦である場合
寡夫控除 あなたが寡夫である場合
勤労学生控除 あなたが勤労学生である場合
配偶者控除 控除対象配偶者がいる場合
配偶者特別控除 あなたの合計所得金額が1,000万円以下で、配偶者の合計所得金額が38万円を越え、76万円未満である場合
扶養控除 扶養親族がいる場合
基礎控除 すべての方が受けられる控除
医療費控除

本人及び生計同一の親族のために一定額以上の医療費の支出があるときの控除です。領収書等の添付、提示が必要です。
なお、健康保険組合等が発行する「医療費のお知らせ」は、「領収書等」には当たりませんのでご注意ください。

社会保険料控除

あなたや生計を一にする配偶者その他の親族が負担することになっている国民健康保険税、国民年金保険料、介護保険料などで、あなたが支払ったり給与や年金から差し引かれた保険料がある場合の控除です。
なお、平成17年分確定申告より、国民年金保険料については納付証明書の添付が必要となりました。

生命保険料控除

支払った生命保険料に係る控除です。一般の保険料と個人年金保険料の別に、それぞれ支払い額に応じて次の表のとおり定められた額を合計します。
なお、この控除を受けるには、支払額などの証明書の添付が必要です。しかし、給与所得者が既に年末調整の際に給与所得から控除を受けた場合については、添付の必要はありません。

損害保険料控除

火災保険や傷害保険などの保険料を支払った場合の控除です。
契約年数や満期返戻金の有無により長期保険料と短期保険料に分かれており、それぞれ個別に算出した後の金額を合算します。
長期保険料とは、保険期間や共済期間が10年以上の契約で、保険料期間が終了したときに満期返戻金が支払われる旨の特約があるものなどに係る損害保険料や掛金をいいます。
短期保険料とは、長期期保険料以外のものをいいます。

障害者控除

あなたや控除対象配偶者、扶養親族に障害がある場合の控除です。
障害者とは、身体障害者手帳、精神障害保健福祉手帳をもらっている方や65歳以上の方で傷害の程度が障害者に準ずるものとして市町村長の認定を受けている方など精神や身体に障害のある方のことです。

寡婦控除

配偶者と死別又は離別し、以下の要件を満たす場合です。
・寡婦控除の要件:夫と死別・離婚した後再婚していない方で、扶養親族や前年の総所得金額等が38万円以下の生計を一にする子のある方。

・夫と死別した後再婚していない方で、前年の合計所得金額が500万円以下の方となります。

寡夫控除

前年の合計所得が500万円以下の方のうち、妻と死別・離婚した後再婚していない方で、前年の総所得金額等が38万円以下の生計を一にする子のある方の控除です。

老年者控除

65歳以上の方で、所得が1,000万円以下である場合に控除されていたものですが、平成17年度を最後に廃止されました。

配偶者控除

あなたに合計所得金額が38万円以下の生計を一にする配偶者がある場合の控除です。
※公的年金のみの配偶者の場合には、その収入から計算した雑所得の金額になります。

配偶者特別控除

合計所得金額が38万円から76万円未満の生計を一にする配偶者がいる場合に、その配偶者の合計所得金額に応じて段階的に受けられます。なお、あなたの所得が1,000万円以下の場合に限ります。

扶養控除

あなたが、生計を一にする合計所得金額が38万以下の扶養親族を有する場合の控除です。

雑損控除

あなたや扶養親族が、災害や盗難、横領により住宅や家財などに損害を受けた場合や、災害に関連してやむを得ない支出をした場合に控除されます。

寄附金控除

都道府県、市町村、住所地の都道府県共同募金会又は日本赤十字社の支部に対して寄附金を支出した場合につき次のいずれか低い方の金額が控除されます。

勤労学生控除

あなたが勤労学生である場合に控除されます。

基礎控除

基礎控除は、すべての方に適用されます。

課税所得金額

所得金額の合計から所得控除を引いた金額で、1,000円未満を切り捨てます。

均等割

県民税 1,000円
町民税  3,000円
ただし、一定基準に該当する方は課税されません。

所得割の税率

所得から所得控除を引いたあとの課税標準額に税率を掛けて求めた金額になります。
課税所得が多くなるにつれて、段階的に高くなります。

課税標準額 町民税税率 町民税控除額 県民税税率 県民税控除額
200万円以下の金額 3% 0円 2% 0円
200万円を超え700万円以下の金額 8% 100,000円 2% 0円
700万円を超える金額 10% 240,000円 3% 70,000円

※分離課税の所得がある場合は異なります。また、一定基準に該当する方は課税されません。

課税されない方

均等割も所得割も課税されない方

・1月1日現在で生活保護法による生活扶助を受けている人。
・障害者、未成年者(1月1日現在において20歳以下で、婚姻していない人)、65歳以上の人(平成18年度から廃止されました。)、または寡婦・寡夫で前年の合計所得金額が125万円以下の人。

均等割がかからない方

・前年中の合計所得金額が、次の式で求めた金額以下の人。
(控除対象配偶者及び扶養親族の人数+(足す)1)×(かける)28万円+(足す)16.8万円(控除対象配偶者及び扶養親族がいる場合のみ加算)

所得割がかからない方

・前年の合計所得金額が、次の式で求めた金額以下の人。
(控除対象配偶者及び扶養親族の人数+(足す)1)×(かける)35万円+(足す)32万円(控除対象配偶者及び扶養親族がいる場合のみ加算)

特別徴収

会社へお勤めの方(給与所得者)は、納税の便宜を図る目的から、1年間に納入しなければならない町県民税を12回に分割して6月から翌年5月(税額が4,000円以下の人については、その全額を最初の月)まで毎月給与の支払われるときに勤務先事業所が差し引いて納税する制度です。

普通徴収

事業所得者、公的年受給者等の給与所得者以外の人は、納税通知書または口座振替により、年4回の納期に分けて納税することになります。

期別 納期限
第1期分 6月末日
第2期分 8月末日
第3期分 10月末日
第4期分 翌年1月末日

定率控除

住民税の所得割額の7.5%が、定率による税額控除として控除されます。なお、上限は2万円となります。

減免制度

納税者が生活保護を受けることになったり、前年中の所得が一定条件に当てはまる方が、災害や長期療養、失業等により著しく所得の減少が見込まれることとなり、納税が困難なときは、減免が受けられます。

減免申請の手続きは

減免を受けようとする方は、納期限の7日前までに印鑑と納付書および必要書類等を持参の上、「減免申請書」を提出してください。 この制度は納税が困難な方を対象としておりますので、申請は納付の前に限られます。 納付後の申請はできませんので、ご注意ください。

市町村民税を減免する必要があると認められる者 減免の額
生活保護法による保護を受けることとなった人 納付額の全部
賦課期日後に死亡した人のうち、前年中における所得が一定の金額以下の人 納付額の全部
長期療養を要する者(現に継続して6月以上療養中の人又は継続して6月以上の療養を必要と認められる人を言います。)のうち、前年中における所得金額が一定以下、かつ、当該年の所得金額が前年中の所得金額以下又は2分の1以下に減少すると見込まれる人 納付額のうち所得割に相当する額に次の区分による割合を乗じて得た額
ア 所得が2分の1以下に減少すると認められる人については全部
イ 前記ア以外の人についてはその2分の1
雇用保険法の基本手当の受給資格を有する人のうち控除対象配偶者若しくは扶養親族がいる人で、前年中における所得金額が一定金額以下で、かつ、当該年の所得金額が前年中の所得金額以下又は2分の1以下に減少すると見込まれる人 納付額のうち所得割に相当する額につき前号のア、イにより計算して得た額
賦課期日現在において勤労学生であった人 納付額の全部
 

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